こんなに働いてるのに給料が低い。。
友達と年収の話になったら自分だけ低くて辛み。。
今回、そんな人にこそ読んで欲しい記事です。
転職する理由の最上位に入る「給与」
働いている私たちにとって、とても身近であり悩ましいテーマですよね。
ボーナスの時期になると、特に気にしてしまう人も増える気がします。
厚生労働省が2019年に実施した調査によると、約3割の会社がボーナスの支給がないそうです。
ボーナスが当たり前の会社にいると、もらって当たり前だと考えますが、
「ボーナスいくらもらった?」
なんて気軽に友人に聞いてしまわないように気をつける必要がありますね(~_~;)
【このブログを読んだら・・・】
①なぜ年収が低いとあなたが感じるのかがわかり、それを解決するには何が大切かがわかる。
②年収がすぐあがらないにしても、持っておきたい貸し方の人生を知ることができる。
結論
①年収が低い理由は、今の給与と市場価値が結びついていない可能性がある
②仮に給料がいくら上がっても、幸福度には限界があることを知る
③給与が低い間は「貸し方の人生」を生き、他人を恨まないようにすることが大切
年収が低い理由を考える
・会社員であることのメリットとデメリットとは
ある事柄には多くのメリットとデメリットがあります。
会社員であることも同様で、様々なメリットとデメリットがあります。
それを踏まえた上で、意識的・無意識的にせよみなさんは現在の選択をしていると思います。
では、会社員であることのメリットとはなんでしょうか。
①給与が毎月支払われるということ
②社会保険を会社も支払ってくれる
③税金が天引きなので払い漏れの心配がない
などがあります。
では逆に、デメリットはなんでしょうか。
①成果と給与の結び付きが弱い
②節税の手段が限られる
③フロー型労働であり時間的拘束があること
などがあります。
今回はデメリットの①について詳しく書きます。
会社員である以上、出した成果と給与との結び付きは低いです。
営業職であるならば、○千万円の成果を出したとしても給与に反映されるのは数千円、良くて数万円程度でしょう。
私が所属する経理職ならばいざ知らず、年間の費用を○万円削減したから○円支給というのは
聞いたことがありません。
ほとんどは会社の取り分となり、これは仕方がないことです。
上記で会社員であることのメリットを記載しましたが、これは裏を返せば
会社が社員を雇うデメリットと対をなしていると言えます。
つまり会社側としては
①給与を毎月支払わなくてはいけない(会社員の成果にかかわらず)
②社会保険を負担しなくてはいけない。(社員負担と同額かそれより少し多い金額)
③各種税金の徴収係をしなくてはいけない。(事務負担増・会社の取り分は全くない)
簿記の考えでは、誰かの資産は誰かの負債であるという考え方があります。
私たちが持つ銀行預金(私たちにとっての資産)が銀行にとって負債であるように
私たちが会社に対して持つメリットというのは、会社側からしたらデメリットである良い例です。
成果がほとんどが会社の取り分となってしまうというのは、この会社側の負担に対するある種のリターンであるとも言えるので、仕方がないと言えます。
しかし、だからと言って今の給与で満足していい理由はありません。
与えられる価値の量が大きくなっているのならば、
それに対する対価として給与は上がるべきです。
対策の項目でどのように行動すれば良いのかを記載していきます。
幸福度の限界を知る
20代の頃より10倍多く金持ちになったという60代の人間を見つけることは簡単だ。
だが、そのうち誰もが10倍幸せになったというものはいないはずだ。バーナード・ショー
学生の頃、アルバイトを週5で入れて必死に稼いだ10万円
その頃より、現在のあなたは何倍も多く稼いでいるかもしれない
でも学生の頃よりもその分幸福が上がっているわけではないですよね。
むしろ周りがどんどん年収が上がっているのであれば、幸福度は下がっている可能性もあります。
3万3500件の年収データを分析したバーゼル大学の研究によると、給与アップによる幸福度の上昇は1年間しか持続しないのだとか。
1年も経つとそれが当たり前となってしまい、3年もすれば給与が上がる前の幸福度に戻ってしまうのです。
そして幸福度がピークになる年収の上限は660万円あたりだということが2018年、Nature Human Behaviorという国際紙で発表されました。
年収が低い理由を考え行動して実際に年収をあげたとしても、
不安の気持ちがなくなることは一生ないのです。
なので年収をあげたいと考える際は、それに伴う幸福度の限界を知った上で行動することが大切になってくるのです。
解決策
解決策「今の自分の客観的な市場価値を把握する」
上記の通り、会社員である以上成果と給与との結び付きは低いです。
これはその人の今の市場価値と給与の連動性が低いことにもつながります。
結び付きが弱い以上、今の給与が低いから自分の価値が低いんだと落ち込む必要は全くありません。
しかし、その会社にいるだけでは給与が上がらないことには変わりがないので行動する必要があります。
ではどうすればいいのでしょうか。会社の上司に相談?
会社での価値は社内価値であり、市場価値とは関係がありません。
上司に相談をしても
「何を言っているんだ。」
と一笑に付されるだけでしょう。
・年収査定ツールで診断してみる
・転職エージェントに相談してみる
特に転職エージェントに相談してみるのがオススメです。
最初に査定ツールで調べてみてもいいのですが、調べられることには限界があるのと
実際の年収よりも多めに金額が出てくることもあるためです。
転職エージェントは、転職に対する知識・経験が豊富な人が客観的にアドバイスをくれます。
そして求職者はお金がかかりません。
就職が成功した場合に、就職先の会社からエージェントに対して支払われるシステムになっているからです。
転職活動をしてみていいなと思う会社があれば入社してみれば良いし、なければ今の会社で働き続ければ良いので求職者はデメリットがありません。
転職活動に抵抗感があるならば、話だけ聞いてみるのでもおすすめです。
「貸し方の人生」を生きる
査定アプリやエージェントに相談してみて、
自分の市場価値は今の年収より高かったので、きちんと行動すれば今より給与が上がるだろうな。
そう考えた後に、
「今までこんな安い給与で働いていた時間がもったいなかったな」
「市場価値より安い給与でこき使いやがって」
などと会社を恨んでしまう気持ちがでてくるかもしれません。
しかしここで大切なのが、恨んだり後悔してはいけないということです。
ここで、将棋のプロ棋士の米長邦雄先生の「貸し方の人生」をご紹介したいと思います。
米長先生はどんな人かと言いますと、昭和を代表するプロ棋士の一人です。
終盤に不利になっても怪しい手を繰り出し逆転をする様は、「泥沼流」の異名を持っていました。
また20.30代が実力のピークである将棋界にあって、49歳11ヶ月で最も伝統あるタイトルである名人位を獲得しました。
そんな偉大な先生の言葉をお借りしたいと思います。
たとえば、サラリーマンで言えば、20万円の仕事をしたとして、仮に10万円の給料しか貰えない人は、
その会社なり国家なり、団体なりに、毎月10万円の貸しを作っているのです。-米長邦雄
簿記の考え方では、「貸借一致の原則」があります。
これは貸借対照表(バランスシート、以下BS)の左側(資産)と右側(負債と純資産)の合計は、
一致するという原理原則を表しています。
先ほどの銀行預金の例で見たように、私たちが銀行に対して持つ50万円の資産(銀行預金)は、
銀行が私たちに対して持つ50万円の負債です。両者の金額は一致するのです。
それと同じで、私たちが会社に対して提供した価値と給与に差があったとしても
その一部は会社・社会への貸しとして残ります。
貸しがあると考えているならば、そこからは余裕と自信が生まれます。
世間・会社はこんなに自分が貸しがあるんだ。そう安安と手放すことはないだろうと考えるからです。
恨んでしまうのが何よりも良くないです。
昔から「人を呪わば穴2つ」と言って、恨むことに良いことはありません。
これが米長先生が提唱している、「貸し方の人生」になります。
反対に、会社や社会に対して与えている価値以上のものを望む姿勢は借り方の人生と言えます。
そのようなくれくれ君は誰も応援してもらえません。
比較するのは、同年代や同期ではなく、自分が与えた価値と比較することが大切です。
まとめ
いまのあなたの給与が低いのは、あなたの市場価値が低いからではない。
会社員であることのメリット・デメリットを前提に入れた上で
今の自分の市場価値を客観的に把握する必要がある。
転職エージェントなどに聞いてみることで、客観的な視点を持つことができる。
そして年収が仮に上がったとしても、幸福度の持続は1年しか続かないことを認識しておく。
今の年収が低いことに対して、会社を恨むのではなく、「貸し方の人生」を生きることで
余裕と自信を持っておくことが大切
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